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納豆健康学セミナー

秋葉原コンベンションホールに於いて
第六回「納豆健康学セミナー」を開催

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12月15日、「第六回納豆健康学セミナー」が、東京・秋葉原の秋葉原コンベンションホール5Fカンファレンスルームにて開催しました。

このセミナーは「納豆が人々の心身の健康にどのように貢献しているのか」をテーマに、医学、食文化、総合長寿食研究など各ジャンルの第一線で活躍されている研究者の最新研究結果をお伝えする場として開催しており、今年で六回目を迎えます。

当日は、一般聴講者を含む、多くの報道関係者の方々にお越しいただき、最新の研究結果を興味深く聞いていただきました。

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セミナーの初めに、全国納豆協同組合連合会 会長の笹沼隆史が「長引く不況下で納豆業界も影響を受けている。また、相次ぐ食品業界の不祥事に対し、消費者のメーカーを見る目はより厳しいものになっている状況。だからこそ、日本人の食文化を育んできた納豆の魅力、機能性についての理解をより深めていただきたい」と挨拶をしました。

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続いて各研究者の最新発表です。

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一人目の発表者は、東京大学大学院医学系研究科 疾患生命センター分子病態医科学部門 教授の宮崎徹先生。宮崎先生は、「動脈硬化と納豆の関係について」の研究結果を発表。
脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす動脈硬化が生じるときには、血管内でAIMというタンパク質が作られるそうです。このAIMがなければ、コレステロールがたまってしまっても動脈硬化は悪化しません。

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最近の研究で、納豆を食べるとAIMの発生率が低下し、結果的に動脈硬化が軽減することがわかったそうです。
納豆を食べ続けてAIMの発生を低下させると、動脈硬化だけでなく肥満、糖尿病、脂肪肝といった、日本人に増え続けているメタボリックシンドロームの予防にも効果的とのこと。納豆は、脂質、塩分過多になりがちな食生活を送る私たち現代人の病気予防にうれしい食品であることが明らかになりました。


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続いて食文化研究家、総合長寿食研究所所長の永山久夫先生による発表です。
永山先生が生まれた1932年ころは栄養の供給が十分ではなかったため、病気にかかり、育たない子供も多かったとのこと。そんななか、「寿命の糸は納豆の糸」といわれ、おかゆに納豆をまぜて食べ、体を強くするのに役立てられていたそうです。

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納豆食の歴史はもっと古く、納豆のネバネバ成分、納豆菌、大豆が戦国時代から食べられていたこと。日本の食文化史を調べると、梅干しやぬか漬けといった古くからある食べ物が健康を支えていて、納豆もまたそのひとつで、それが現在の長寿国日本を作り上げていること。病気をせず健康で長生きをするためには、納豆をはじめとする昔ながらの日本の食文化が重要であること。このような興味深いエピソードを“笑い”交えながら、「納豆が持つ健康力」についてお話をいただきました。


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最後の発表者は、自治医科大学さいたま医療センター循環器病臨床医学研究所 准教授の早田邦康先生による発表です。早田先生は、これまで抗酸化作用があり、病気予防やアンチエイジングに有効とされてきたビタミンB、C、Eが、生活習慣病の予防のために推奨できないというガイドラインをWHOが出されたことに対し、納豆に含まれるポリアミンという成分は、納豆を食べることでそのまま体内に吸収され、臓器や組織に移行して動脈硬化や生活習慣病の予防に有効である、という研究結果を発表。

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また、納豆を食べることに加えて、生活習慣病を防ぐ食生活や生活習慣について、疫学調査でも明らかになった結果を解説されました。それによると、大豆、中等量の飲酒、魚介類を多く食べること、禁煙、トランス脂肪酸を摂らないことなどが大切だそうです。


講演の合間には、2009年度のミス納豆、納豆推進ソングを歌うユニット「ナットウエンジェル」がお披露目となった、7月9日に行われたイベントの模様が放映されたほか、ミス納豆のこれまでの都道府県への表敬訪問などの活動が報告されました。

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最後に出席者からの質疑応答を受け、「納豆健康学セミナー」は無事終了いたしました。
納豆連では、今後もさらなる納豆の魅力、機能性についての研究を広く消費者の皆様にお伝えできるよう、活動していく予定です。