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生活習慣病を防ぐ

ビタミンK2が骨粗鬆症を防ぐ

 日本人の高齢化とともに、増えている病気のひとつに、骨粗鬆症があります。骨量が減って、骨がもろくなり、折れやすくなる病気で、とくに、閉経期以降の女性に多いことが分かっています。

 このところ、骨を丈夫にする食べ物として、納豆が注目を集めているのです。厚生省の調査によりますと、中高年女性の骨折する割合は、北海道や東北、関東で低く、京都や鳥取、愛知といった、西日本は高いという、西高東低の傾向があるそうです。女性の骨折は、昔から納豆を食べてきた関東や東北地方では少なく、あまり食べる習慣のなかった関西地方など西日本が、とくに多いことが明らかになったのです。つまり、納豆消費量の多い地方ほど、骨折の発生は低いのです。

 ご存知のように、私たちの骨を形成しているのはカルシウム。ところが、女性の場合でしたら閉経後、男性でも中年以降になると、カルシウムの吸収率は、低下してしまうのです。それどころか、体外に排泄される量が増えてしまうのです。このような状態が続きますと、骨がスカスカとなり、ちょとしたことでも、骨折しやすくなります。これが骨粗鬆症ですが、骨折が原因で、寝たきりになってしまうケースも多く、社会問題にもなりつつあります。

ビタミンK2が骨粗鬆症を防ぐ

 骨折の最大の理由は、成人が一日に必要なカルシウムの量が600ミリグラムであるのに対して、540ミリグラム位しかとっていないこと。つまり、日本人は慢性的な“カルシウム不足民族”なのです。だからといって、多量のカルシウムをとっても、それが吸収されなければ、意味がありません。カルシウムは、良質のタンパク質といっしょにとると、吸収率がアップすることが分かっています。

 そこで注目してほしいのが、カルシウムと良質タンパク質を豊富に含む納豆なのです。さらに加えて、納豆には、骨の形成を盛んにして骨の破壊も防ぐビタミンK2も含まれています。骨折した人は、骨折しない人にくらべ、ビタミンK2の血中濃度が低いというデータもあります。